脊椎側弯症

まずは脊椎側弯症について。
脊椎側弯症は大きく先天性側弯症と後天性側弯症に分けられます。
先天性のものは脊椎、肋骨の奇形によるものであり、後天性のものは原因のわからない特発性性側弯症が大部分を占めていて、その発症時期により乳幼児型、幼児型、思春期型に分けられます。

 

そしてその中でも最も多いのが思春期型で10歳から15歳くらいの成長期が終わる頃までの女性に多く発症します。また、右胸椎側弯が多く、成長終了とともに側弯の増強はほぼ停止するといわれています。

 

今回の患者さんも17歳の典型的な思春期型側弯症で右肋骨が凸形の右胸椎側弯でした。
1年ほど前に中学校の健診で側弯症といわれ、整形外科でX線撮影をして側弯症の手術を勧められたとのことでしたが、年頃の女の子ですから何とか手術は避けたいとお母さんから相談を受けました。

 

側弯症の検査の一つとしてアダムズポジションというのがあり、腰を前屈して背中の盛り上がりの左右差をみるのですが、この患者さんも右側が盛り上がっており、側弯があるのは確かでした。

 

しかし、手術をするほどひどいものではなく、また問診をするとスポーツはしていないが常に足を組む癖があり、あごに手をあてて左肘をつくことが多いとのことなので、筋力が弱くにねじれが生じて側弯症になっている可能性が高いので、そこを改善すれば良くなる可能性があると思い施術を行いました。

 

週1回、5週間続けた結果が以下の写真です。
    

 

柔軟性が上がり、前屈の角度も大きく改善し、右の肋骨の盛り上がりも減少しました。

 

本人もお母さんも大喜びです。

 

この患者さんの場合、年齢も若く継続して積極的に治療したため比較的早期に改善したと思われます。
側弯症は期間が長いほど、年齢が上がるほど治りにくくなると思いますので、早めにご相談ください。

脊柱側弯症

小学6年生の女の子

 

学校の健康診断で脊柱側弯症といわれ、心配になって祖母に連れられて来院。

 

検査をしてみるとアダムズポジション(立位で腰を90度に前屈して調べる脊柱側弯症のテスト)で微妙に右側が高くなっている。学校でも同じ検査をして側弯症と診断されたらしい。
しかし、立位での姿勢検査や脊柱の触診では側弯のカーブはなく、問題となるような姿勢の異常はなかった。

 

それよりも問題は小学6年生にして肩こりがあり、首の周りの筋肉が緊張している。また、うつ伏せで膝を両膝を曲げてみると体か硬く、かかとがお尻に付かない。

 

どうやら、毎日の受験勉強で机に向かって座っている時間が多く、下を向いて重たい頭を支え続けているのが首の筋肉を疲れさせている要因のようである。

 

治療後は首や足の筋肉もやわらかくなり、アダムズポジションでも左右の高さの差が改善された。
あとはしばらく定期的に来て側弯症が進行したりしないかチェックをしながら、体の調整もしていくこととした。

 

 

僕らの小学生時代(30年近く前)から徐々に言われ始めた受験戦争も今はやって当たり前の時代。
ゆとり教育のせいで逆に時間のゆとりがなくなって大忙しの小学生は大変である。ウチにも3人の小学生がいるから良くわかる。学校から帰ってきても習い事や宿題で遊ぶ時間もほとんど無し。
この女の子も毎日のように夜遅くまで塾通いをしているらしい。そりゃ肩も凝りますよね。

 

がんばれ、小学生達!!

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